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ワークライフ?シナジー体験談2~子育てと仕事を楽しく両立していくために~

2024.08.05 | ライフワークシナジー取組

ダイバーシティ推進のための基本方針のひとつ ワークライフ?シナジーの取組として、産休?育休を取得された方に体験談をうかがいました。
第2回は、pt电子游戏_pt老虎机平台-下载*官网大学院工学研究科 助教 大坂藍さんです。

日時

(産休?育休期間)2023年4月17日~2023年9月15日まで
(子の出生日)2023年4月20日

【産休?育休に入るまで】
本学から内定をいただいた2022年の秋、第二子の妊娠がわかりました。出産予定日は4月20日であり、着任後早々の出産?育児休業となるため、業務内容や学生指導について上司と何度も相談し、後期からの復職に向けて9月半ばまで産休?育休を取得させていただくことに決めました。私の場合、帝王切開での出産であり経過も順調だったため、医師に確認のうえ、出産予定日の直前まで仕事を続けました。臨月でお腹はかなり大きくなっていましたが、周囲の方々の協力もあり、着任から産休までの2週間は問題なく仕事を進めることができました。
またこの時、学部4年生2名の卒業研究に関する指導を担当することが決まりました。休業中は法律的にも仕事(=研究指導)をすることができないため、この2名の学生指導は研究室の先生方に依頼しました。休業期間の大半は大学院の入試勉強時期であり、本格的な研究が始まるのは復職時期にあたる9月中旬のため、輪講等を通じて、関連分野や他の研究全般に通じる基礎知識を指導していただきました。
振り返ってみると、この時期に「自分でできること」の内容と時期を整理し、「自分ではどうにもできないこと=周囲の人にお願いすべきこと」を周りの方々が快く受け入れてくださったことが、スムーズな休業?復職につながったと思います。出産前は色々とできる気分になるものですが、子供が生まれてからは生活が一変し、思っている以上に何も手につきません。「これくらいならできるんじゃないか」と考えることなく、できないこと、頑張らないとできないことはすべてできないと割り切り、できるだけ早い段階から周囲に協力を仰ぎ、相談しておくことが大切だと思います。

【産休?育休に入ってから】
1人目のときと違って、色々と経験があるので時間にも気持ちにも余裕のある育児ができるはず、と期待(慢心?)していたのですが、育休開始早々、下の子が感染症にかかり、10日間の入院付き添い生活が始まりました。さらにその後、下の子には卵アレルギーがあることが判明、上の子の過激な焼きもちが始まるなど、未経験の事柄が怒涛の勢いで押し寄せてきました。出産前には、上の子が保育園に行って下の子が寝ている間に論文でも読もう、などと思っていたことはすっかり忘れ、家事育児に追われ、睡眠もままならない毎日が続きました。産休?育休と聞くと、休み、いわゆる休暇をイメージしがちですが、産休?育休は休暇ではなく、仕事の手を止めて子を育てるために全力を尽くす期間だということを再認識しました。
また、我が家では夫が出産後の1ヶ月と私の復職後の1ヶ月、合わせて2ヶ月間休みを取っていました。育児=お母さんの仕事と思われがちですが、基本的にどの育児も男性が担当することができます。とはいえ得手不得手があるので、お風呂は私、おむつ替えは夫、といった具合にざっくりとした分担を決め、最初の1ヶ月を過ごしました。2ヶ月目以降も、夫は帰宅後に積極的に育児に参加してくれたおかげで、復職前に締切のあった科研費の申請書(無事採択されました!)や、招待された学会での講演など、僅かながら職場復帰へ向けた準備を休業期間中にも進めることができました。「家にいるくせに夫の手を煩わせるなんて」、あるいは「離乳食はお母さんの手作りでなくては」などと色々と雑音が多く、悩むこともありましたが、その多くは負の自己暗示です。理想的な母子育児をこなす育児ノイローゼの母がいる家庭よりも、周囲や制度を頼って楽な育児をし、笑顔の母がいる家庭の方が素敵じゃない?という理屈で、忙しいなりにも楽しく余裕を持って過ごせたと思います。休業前と同様に、なんでも自分がする?できる、と思い込まずに、人や制度を頼り、フル活用することが重要だと感じました。

【産休?育休が明けて】
復職直前の時期や、働き始めた頃は、子供と離れることが非常に名残惜しく感じました。しかし、後期の講義の準備や卒業研究の指導、研究費の申請書類作成、自身の実験準備など、やることが山積みだったため、数日で仕事モードに戻りました。保育園へのお迎えや急な発熱などでお休みをいただくこともあり、まだまだ周囲の方々のご理解?ご協力があってこそ成り立つ業務スタイルではありますが、日々楽しく研究と育児を進めています。意外と子供を寝かしつけているときやお散歩中に、研究アイデアや申請書の文章がふと閃くことがあります。また、時間的制約が増えた分、業務のルーティン化やオンラインミーティングの活用などで業務効率が上がりました。これからも、子供の成長に負けないくらい、自身の研究テーマも活発に成長させていきたいと思います。

【最後にひとこと】
子供は驚くほどかわいく、私たちに日々新たな発見を見せてくれます。ですが、子育ては重労働。1人でかかえこまず、周りと協力して楽しみながら進めていきましょう!

 

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